みなさんティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズをご存知だろうか?
Teenage Mutant Ninja Turtlesを略してTMNTと呼ぶ、NYの下水道にいた4匹のカメがミュータンジェンという液体を浴び突然変異(ミューテーション)し、 師であるネズミ(スプリンター)に武術を教え込まれ強く育ったカメの物語である。
日本でTMNTが放映されたのは1991年5月6日衛星放送のアニメチャンネル 衛生アニメ劇場で開始された、当時僕は小学3年生(9歳)だった。
仮面ライダーも戦隊モノも興味を持たなかった僕は、幼稚園の頃から友達の話についていくことができず、家に遊びに行ってもあまり楽しくなかったのを記憶している。
そんな僕に夢と希望、ニューヨークとピザとカワバンガを教えてくれた記念すべき年となった、まさか30年後のおっさんになるまでTMNTが好きでい続けることになるとは、このときは知る由もない。

そんなTMNTを今回ちゃんと勉強し直してみようと思った。
タートル・パワー タールズ誕生ストーリー
Amazonプライムビデオでレンタル可能なタートルズの誕生秘話が観られる

タートル・パワー:ミュータント・タートルズ 誕生ストーリー (字幕版)
1984年の春、セレクトショップで、一風変わった新しいコミックがレジの横に置かれた。棚に入りきらないそのコミックは奇妙すぎて無視できないものがあった。
イーストマンとレアードのティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズは全く新しいスーパーヒーローの形を提示した、かなり風変わりでおかしな物語だ。このような今までの決まりごとをすべてぶち壊す漫画が成功するはずはなかった。しかしコミックは完売したのである。
30年間何度も何度も。“偶然の産物”はいかに世の反対意見に打ち勝ち、世界で最も人気のある、愛されるシリーズーの1つとなったのだろうか。その内幕をのぞいてみよう。
カメの始まりは1984年
1984年にケヴィン・イーストマンとピーター・レアードの二人によって作られたミラージュ・コミックというスタジオで生まれた。
当時二人は、ダーラムとドーバーを結ぶ108号線を走っていたバスを道路に飛び出してきたカメが蹴りつけスピンさせ反対向きになった、というカメの話題で盛り上がった。 この話題がタートルズの原点とも言えるだろう。
二人の出会い
ピーター・レアードは元々地元の漫画家が集い「スキャット」という同人誌を描いていた、一方ケヴィン・イーストマンは働いていたピザ店へ向かうバスの中で「スキャット」と出会い、感銘を受け事務所を訪ねピーター・レアードの住所を聞き手紙を送った。

二人は意気投合し共に活動を展開していくためのコミックスタジオの名前を考えた、ピザ店のナプキンの裏にたくさんのスタジオ名をあげていきその中から決まったスタジオ名、それがミラージュだ。
そしてニューハンプシャーの居間で二人の活動が始まった。
1983年、二人がスタジオでTVを見ているピーターの気を引こうとケヴィンが描いたのが、ヌンチャクを持ち二本足で立つカメのイラストである。『ニンジャ・タートルズだ』と言った。
二人はお互いに違うカメを描きあい、それぞれが違うポーズで違う武器を持った4匹が生まれた、そしてその上にNINJA TURTLEと文字を載せた、それにTEENAGE MUTANTという言葉をピーターが追加した。 『TEENAGE MUTANT NINJA TURTLES』が生まれたのだ。
彼らの物語が始まる

二人はお互いの長所に気づいた、ピーターはテンポの良いダイナミックな構図をコミックを描くのに対し、ケヴィンは巧妙に物語を展開していく力と洗練された緻密なタッチで描く技術である。
ケヴィンが途中まで描き、ピーターが続きを引き継ぐというスタイルでコミックは作成されていった。2ヶ月半という制作期間を経て出版に至る。
借金と有り金を持ち寄って3千部を作り上げた。
この時代で流行っていたヒーローものとは違うが、人を引きつける不思議な力を持ったコミック、実は色々なオマージュ要素も含まれている。
フランク・ミラーの『デアデビル』に登場するザ・ハンド(手)から、フット軍団(足)という名前がついていたり、スプリンターもまた『デアデビル』に登場するスティックがモデルだという。
一番意外なのはシュレッダーが1巻目で殺されるというところだろう、実は二人は2巻目を考えていなかった、描きたい気持ちを満たすために突き進み40ページ完成させることが精一杯だったため、1冊完結ということだったのだ。 初版の3千部が完売し増刷しているときに初めて2巻目を描こうと決めた、同時に漫画家として行きていく決心をしたのだ。
そして3~4巻目が発売されるころには、なんとアベンジャーズの人気を超えていたのだ。
キャラクターの完成
名前 | 愛称 | 名前の由来 | 色 | 武器 | 性格 | 備考 |
レオナルド | レオ | レオナルド・ダ・ヴィンチ | 青 | 刀 | しっかり者、責任感が強いみんなのリーダー | |
ラファエロ | ラフ | ラファエロ・サンティ | 赤 | サイ | きかん坊・短気で皮肉屋 | ケビンがモデル |
ドナテロ | ドニー | ドナテッロ | 紫 | 棒 | 頭脳派・天才発明家 | ピーターがモデル |
ミケランジェロ | マイク | ミケランジェロ・ブオナローティ | 黄 | ヌンチャク | お調子者 | |
エイプリル | ケビンの高校時代から付き合い結婚した女性 |
それぞれが特徴のある性格があり、読者の心を掴んだ一つの要素でもあるだろう、僕もその一人で当時はミケランジェロになりたくて仕方なかったのだ。
上記定番のキャラのほか、ラファエロより短気で変人なキャラを出したく自警団であるケイシー・ジョーンズだ。
そしてミラージュにメンバーが増え

最初の数号をケヴィンとピーターで描き、その後ミラージュにはスタッフが加わっていった。
ミラージュではそれぞれの個性を活かし、より融通のきく作風が許されていたためタッチに統一感がなかったのもタートルズの面白いところだったのかもしれない。
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