通勤の荷物が減らないシリーズ、今回はインク・筆ペン・ペンケースの出会いの話。
以前ご紹介した祖父の万年筆はペリカンというドイツ製の万年筆、生前の祖父が研究していた大好きなドイツである。
今回アイデア帳の着彩に使おうと思っていたのは↑こちらのHERBIN(エルバン)というフランスはパリ生まれのインクである。
創始者J.エルバンは船乗りで、インドで買い付けた材料がシーリングワックスの質を高めたため王室も御用達のブランド。フランス製の高級香水の瓶の封はエルバンのシーリングワックスになっているくらいだ。
上の写真は今回購入したインク6種、どれも色のネーミングが非常に可愛らしいのだ。
例えばグレーのインクGRIS NUAGEこれは船旅の途中に起こる雨雲の色でなんとも絶妙で可愛らしいグレーなのだ、そして像のイラストが入ったインディアンオレンジは、エルバンが船旅をしインドで出会った印象深いお祭りのオレンジから来ているそうな。
さすが船乗りのエルバン、名前の付け方のセンスが最高である。
1966年まではフランス全土の小学校の指定色だったそう、こんなハイセンスな色とネーミングで育った子供たちが羨ましい。
WING SUNG 筆ペン万年毛筆
今回はこのエルバンのインクを回転吸入式の毛筆に入れて持ち歩くという計画。
回転吸入式の毛筆とは、注射器のようにペン先からインクを吸い上げてインクタンクに入れる方式のもので、中に入っているインクの色も見えて非常に美しいのだ。
↑こんな感じでインクが並んでいくと非常にワクワクが止まらないのは私だけだろうか(^_^;)
僕を何年も待ち続けたペンケース
そして、このペンを持ち歩くためのペンケースを探し、奇跡的な出会いをしてしまった!
数年ぶりに幼馴染の双子と一緒に旅行に行った際にINKという大型文具店で棚の端っこにひっそりと一つだけ売られていた革のペンケース
これはもう私との出会いを何年も待ち続けていたのではないだろうか…散々悩んだ挙句、後日後悔もしたくないので購入した。
こうしてまた出勤のバッグの中身が増えたのだ、減らす予定が増えたのだ。
裏に秘められた話:パリのインクとドイツの万年筆
そして今回パリのインクにこだわった理由だが。
私の祖母がパリ生まれなのだ。
凱旋門から30分ほど歩いたところにアパートがある。先日祖母の空襲を逃れたアルバムから上の写真と何一つ変わっていないアパートの写真を発見した。
ドイツを愛した祖父の万年筆で描き、祖母と同じパリで生まれたインクで色を塗る、祖父と祖母が再び出会うことが出来そうな孫が綴るアイデア帳である。
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