さて、2019年も残すところあとわずかになり、確実にスター・ウォーズのシリーズ終了が近づいている中、静かに心の準備を整え始めている親子がいる。
予告編を観ながら大号泣している私がいるのは、もう言うまでもないだろう。
そんな中、小学3年になる息子は誰に似てしまったのか絵や工作が死ぬほど好きな生き物となり、最近私の教え子たちからプレゼントしてもらったスケッチブックを大切に持ち歩きスケッチをしている。
以前息子が描いたスターウォーズの落書きを父親が本気で製本したことがあるが、私は大人が既に忘れてしまった何かを子どもたちが絵を通して教えてくれるのが本当に好きである。
子供が想像で描いているモノは本当にすごいパワーを秘めている。
そんな中つい先日、インターネットの広告で運命的なコンテストと出会う。
スターウォーズ ビルド マイ ドロイド コンテストである、自分が考えたスターウォーズに出てきてほしいドロイドをデザインしてスケッチを提出するのである。
もし選ばれると今後のスターウォーズプロジェクトに起用される可能性も、さらに『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』ワールド・プレミアに参加できるペア旅行チケットが2名に当たる!!
こんな夢のような企画と出会ってしまった私は、早速小さい頃からの夢だった自分の考えたスターウォーズに相応しいドロイドを想像し、スケッチを開始したのである。
いや…待て….しかしだ….
『せっかくだから息子のアイデアも聞いてみようではないか…』
なんたって1歳から、親の勝手なスターウォーズ教育で育っている息子はエピソード7が出るよりも前からスターウォーズ漬になっているため、それなりにドロイドに詳しいのである。
そして父と子がタッグを組んだドロイド作戦が始まったのである。
息子には↓こんなテンプレートを作ってアイデアスケッチから開始した。
コンテストにエントリーするためには
「ドロイドの名前」「能力」「性格」「スターウォーズに相応しい理由」も必要なのだ、ただ好きなロボットを描いていれば良いわけではなく、しっかりとしたコンセプトが必要なのである。
自分が絵を描くには、自由に想像して描くときもあれば、理由があって表現するときもある、そんなデザイン教育をするのに良い機会だと思い、一生懸命ネーミングや能力・性格を考えさせてアイデアスケッチをさせた。
数日後……
上がってきたアイデアスケッチの数々、新人デザイナーにしては上出来じゃないか!! やはり息子を信じてアイデア出しさせてよかった、なかなか良いアイデアのドロイドたちだ。
アイデアの中から、コンテストに出せるのは1体のみということなので2人でどれを出品するか吟味する、そして決まったのが紙コップが2つ合わさったようなドロイドである。
息子に聞くところによると、宇宙船を掃除するためのドロイドで掃除の仕事がないと怒っているというなんとも愛らしいヤツである(笑)
反乱軍は帝国軍から逃れながら戦っているため時間もお金もたくさんあるわけではない、それが理由かは定かではないが確かにX-WINGやA-WINGなどなど反乱軍のビークルたちは帝国軍のタイ・ファイターに比べあまりキレイではないのだ、息子はどうやらそこに目をつけたようだ。
うむ……悪くない、さすが俺の息子だ。
ここから先は父親の出番である。
息子のアイデアスケッチを穴が空くほど確認し、キレイにパソコンで起こしていく、そしてある程度形が定まったらプリントアウトし息子の校正が入る。
ここは何色、ここのアンテナはこう、ヘルメットを被せてはどうだろうか?などなど色々と赤字が入っていく、ネーミングについては私の決めた
CL-9(Cleaning Love 9)
という提案で即決した(9)は息子の年齢である。
ネーミングと線画が完成したら次は機能の確認である。
息子が描いた搭載機能をしっかり理解してから、現実的な形に落とし込み形にしていく。
コンペティションの言語は基本英語なので、今回は英語での説明になっているが、掃除が大好きなドロイドということなので、汚れを瞬時に判断できるカメラアイやウォッシャー液・乾燥機・タオルにブラシなどなど、とにかく掃除に特化した機能が満載である。
胸の部分にはオーラベッシュでさりげなくCL-9と記されている。
さて外観が整い次はカラーリングに入っていく。
線画が完成すると次はコピックを使って着彩しバリエーションを作っていく、ここは昔からドロイドを見すぎているせいか、あまり斬新な組み合わせが見当たらない…2人で相談した結果左下のR5-D4に似たカラーリングに決定した。
これもまた非公式の短編コミックでマニアックな話であるが、R5-D4はドロイドにも関わらずフォース感応能力があり、エピソード4でR2-D2とルークを引き合わせるためにわざと自分が故障したという、なかなか粋なヤツなのである。
カラーバリエーションも2回校正し、いよいよデザインの仕事っぽくなってきた親子。
そして意外と子供が見落としがちなドロイドのスケール感を確認、R2-D2が身長109cmに対してCL-9は一回り小さいサイズ感である
というのを息子にわからせるため、X-WINGを描いて説明する。
このスケール感のドロイドが数体、X-WINGの周りをチョロチョロ掃除している様はなんとなく可愛い気がする。
こうして息子が考えたドロイドCL-9は父親本気のブラシアップで完成したのである。
CL-9自身が汚れいているのは、数々のビークルは掃除できるものの自分の掃除はできないというちょっと切ないヤツです(笑)
大好きなスターウォーズも、自分の周りに当たり前に存在している映画やゲームも、こうやってワクワク感を持った人たちが地道に作り上げていて、それは簡単にできるようなモノじゃない。
でも自分のアイデアがどれほどの価値があって、それをどうやったら人が理解できるように見せることができるのか、それを見てどれだけの人が笑顔になってくれるのかを今回ドロイドを通して息子に伝えたかった。
最終的な企画書をA4にまとめ、いよいよ【STAR WARS Build My Droid Contest】へ出品だ。
コンテストに入賞なんてした日にはきっと心臓が止まるほどの出来事になるだろうが、それよりも人生で初めて息子と2人で作ったCL-9はきっと子供の記憶にしっかり残ってくれるだろう、もしかしたら息子が成長したときに実物を作ってくれるかもしれない(笑)
さぁいけ!! CL-9!!
STARWARS BUILD MY DROID CONTEST詳細はこちら↓締め切りは2019.11/13まで!
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